前回 6/8 彼女と牛窓デート #4 「日本一のだがし売場」

昨日、彼女とテレビの前に並んで、『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』という映画を観た。

この映画を観るのは、おいらは二回目で、彼女は初めて。

ぼくは明日、昨日のきみとデートする【映画感想】

内容はタイトルですでにネタバレしている。

時間がこの世界とは逆に流れる並行世界が存在する。

つまりこの世界から見れば、未来から過去に向かって時間が流れる世界(以降、仮に「対向世界」とする)である。

通常、この並行する二つの世界は交わることはない。

しかし5年1回だけ、対向世界の人間は、こちら側の世界を訪問できる。

1回につき30日間。

対向世界からの訪問者は、「過去」から「未来」へと流れるこちらの時間を経験するが、「明日」を迎えることはできない。

日付が変わる瞬間、この世界の「昨日」へと転送されてしまうからだ。

そんな条件のもと、対向世界の女性と、この世界の男性が恋をしたら、どうなるか。

彼は明日、「昨日」の彼女とデートをし、彼女も明日、「昨日」の彼とデートする。

なんてことになるのだ。

二人は対向する時間に流され、日を追うごとに、自分のことをどんどん知らなくなっていく相手に会わなければならない。

手を繋ぐ。キスをする。ひとつになる。

彼にとって彼女との初めてが、彼女にとっては最後を意味する(彼にとって不可解なことに、そのたびに彼女は泣いてしまう)。

そんな切ないラブ・ストーリー。

エンドロールが流れ出してから、横を見ると、彼女は泣いていた。

おいらの胸にも、こみ上げてくるものがあった。

こんなありえない設定の男女に共感し、感動し、涙さえしてしまう。

人間っていったいなんなんだろう。

つづき 7/14 彼女と「くらしき金魚ミュージアム」へ