初回 8日間の日数制限内にOmiaiからLINEへ。デートへ。そして伝説へ
前回 あつこさん #3 疲れ知らずのデート
◆病院事務・あつこさん(39)◆
- 倉敷在住
- 斜めからの写真のみ。満面の笑顔だが、ちょっとキツそうな印象
- 11月8日、Omiaiでおいらからいいねしてマッチング
- 11月12日、おいらの提案でLINE移行
- 11月16日、デート承諾
- おいら「デートまでに痩せて高橋一生になります!」
- 「それは楽しみです」
- おいら「あ、やっぱり高橋ニ生くらいで」
- 11月23日、倉敷で初回デート
- 緊張から表情はかたいが、写真とは違い柔和な印象
- 出会い頭のギャグ「はじめまして! 高橋二生です!」は不発も、あつこさんの緊張がとけてからは、話が弾み(とくに仕事の話題)、あっという間の二時間
◆12月2日(土)◆
「天満屋周辺のパスタ屋でのランチ後、天満屋で見るだけのショッピングをして解散する。」
これがこの記事の1行目である。
ただし、ネタバレではない。おいらがデート前にえがいていた絵図(計画)だ。
あつこさんと2回デートしたのち、すでに2回デートしている助産師のりんさん(38)と天秤にかけ、そのあとどうするか決めようというはらづもり。
しかし物事はえてして計画どおりには進まないものだ。
第一候補だったパスタ屋は満席で、しかたなく第二候補のパスタ屋へ。
テーブルにつくと、あつこさんからダウンジャケットをうけとり、ハンガーにかける。
「なんか僕のダウンと似てますね」
「わたしのもユニクロですよ」
「あ、僕のダウンもユニクロってバレました?」とおいらは笑う。「ユニクロってすぐユニクロってわかるのがユニクロたるゆえんですよね」
「そうそう。わかっちゃう」とニコニコのあつこさん。
我々はパスタセットを注文。パスタにサラダとスープ、飲み物がつく。
まずサラダがやってくる。
「前のデートでもひろうしたとおり、僕、テーブルマナーが壊滅的ですから」
「フォークで食べにくかったら、箸にしたらどうですか? ほら、ちょっとかわった箸ですけどここにありますよ」
「おー金属の箸ですか。では箸で失礼。おーやっぱりオシャレな店ではサラダのもりつけもオシャレなんですね」
「ほんとだ。サラダまでオシャレ」
にこやかにサラダを葬りさる我々。
皿がさげられ、パスタがやってくる。
「さて、いよいよ本番。僕のテーブルマナーがとわれる瞬間がやってまいりました」
「また箸をつかったらいいじゃないですか?」
「さっきのお姉さんにサラダの皿もろとも回収されまして」
あつこさんはおいらの手元をのぞきこんで「あらほんとだ!」
「まあ、ここはフォーク・オンリーでいかせてもらいます。スプーンはなし」
「どうぞどうぞ」くすくす。
あつこさんはスプーンの中でくるくるっとパスタを回転させて、きれいにフォークにまきつけている。
一方、おいらは皿の段差を利用してパスタをまきつけ…もとい、ひっかける。
フォークをもちあげると、
だらーん
とたれさがるパスタ。
さすがにすするのはあれかと思い、フォークにひっかかった部分だけを噛み切り、「だらーん」の雨を皿に降らせる。
でもあつこさんはぜんぜん気にしていないようす。
おいらは調子にのってこんなことまでいってのける。
「ネットか何かで読んだのですが、パスタの本場イタリアでは僕の食べかたが本式らしいです。つまり、『スプーンにくるくる』はせずに、フォークと皿の段差でくるくる」
「あ、私もそれ聞いたことあるかも!」
「僕のこそ本場のテーブルマナーってことですね!」
「そうですね。うふふ」
このパスタ屋では、仕事の話題でもりあがる。前回のデートでもおもったけれど、我々の仕事は内容の面でも悩みの面でもかなり似かよっているのだ。相槌は「そうそう!」「分かる分かる!」。
食事代はおいらが楽天ペイですませる。
礼をいうあつこさん。おいらが奢ることに抵抗はなさそうだ。
「あつこさん、パスタ美味しかったですね」
「美味しかったです。でもほんとは最初のパスタ屋に行きたかったんですよね」
「もっと美味しいんですか?」
「美味しいというか、お店がかわいいんですよね。小さくてアンティークなかんじで雰囲気もよくって」
「じゃあ今度そこに行きましょう。さて、このあとどうしますか? 天満屋でも見てまわりますか?」
「いや、天満屋は…買うものもないし」
「なら後楽園とかどうですか?」
「いいですよ! その前に岡山城によってもいいし」
てくてく行くと、岡山城の手前に、江戸っぽい感じの小さな建物が出現。
「僕、城とかくわしくないんですが、あれ、岡山城じゃないですよね?!」
「それはさすがにないでしょう!」と笑いながらいうあつこさん。
「まあね。ピカピカだし、なんか最近建てられたっぽいですよね」
「うん。でもなんか座れそうですよ。ちょっと行ってみましょー」
あとで家にかえって調べたところ、この建物は「供腰掛(ともこしかけ)」といって、その名のとおり、城に登る藩主の「お供(付き人)」の待機所を再現したものらしい。
中に入ると、土間に縁台があり、壁一面には再建のために参考にしたという江戸時代の資料がずらり。
我々は縁台にならんで腰をおちつける。
先客はいない。
「さっきの話の続きですけど、あつこさんは好きな男性芸能人はいないのですか?」
「まさゆきさんがさっき挙げてた芸能人はみんな好きかもしれないです」
「僕と同学年の芸能人ね。あの松坂世代の!」自分の言葉に自分で笑うおいら。
「高橋一生、桐谷健太、星野源、妻夫木聡、玉木宏、佐藤隆太、斎藤工(誤り。1つ下の1981年生まれ)など。まさに俳優のゴールデン世代!」
「まあ斎藤工さんはちょっと変わってますけど」笑うあつこさん。
「ハハッ! だいぶ変態ですよね~」
「うんうん、変態!」
「ほかには?」
「あのお……西島秀俊さんはかっこいいなと。年齢聞くとあれですが」
「色気ありますよね! たしか50歳こえてるんじゃないですか? 西島さんにつきあおうっていわれたら『うん』ていうでしょ?笑」
「うー…うん(笑) たぶん(笑)」
それから我々はたがいに兄弟夫婦の話をする。
おいらの弟夫婦は今でこそうまくやれているがこれまで山あり谷あり。
一方、あつこさんの妹夫婦はわりと順風満帆。
話し込んでいるうちに、若い母親がベビーカーを押してやってきて子供をあやしはじめたかと思うと、ぞろぞろと何組かの家族がそれにつづく。
「あつこさん、こみあってきましたし、そろそろ行きますか」
我々は立ち上がり、本丸へと向かう。
つづき あつこさん #5 「1行目からネタバレしたい2回目のデート②」

コメント