ラジオで知らない人の悲しいニュースと
誰かのつまらないバラードが流れた


  スガシカオ - 夕立ち

足底腱膜炎でもう何ヶ月も左足のかかとが痛いおいら。


治すには基本、安静にしてストレッチするしかないという。


とはいえ、じっとしすぎるのもいけないという。


なのでひさしぶりに軽くウォーキングしてきた。


Spotifyで「Daily Mix 3」っつープレイリストを聴きながら。


このプレイリスト、おいらの好みに合うようにミックスされているはずなのだが、流れてくるのは毒にも薬にもならないありきたりのラブソングばかり。


だいたいが、


「君が僕じゃなくてあいつのことが好きなのはわかってる。苦しいしせつないけれど、あきらめて君の幸せを願うよ。ありがとう」


とか、


「お互いこんなに好きなのに別れなくちゃならないなんて。苦しくてせつないけれど、あきらめきれないけれど、べつの道に進む君を送り出すよ。
精一杯の笑顔で。ありがとう」


とか、そんな歌ばっかり。



とくにおいらが嫌なのが、男性ボーカリストが恋する女性目線で歌うパターン。


これね、最近ほんと多くてうんざりする。


たぶん以前に誰かがそれをやって大ヒットして(女性リスナー「どうしてそんなに女心がわかるんですか?(;_;) あとなんでそんなにかっこいいんですか?(;_;)」)、2匹目、3匹目のドジョウを安易に狙ってる「アーティスト」が多いのだろう。


男性アーティストはべつに女心なんてわかっちゃいない。ただ女性アーティストの歌詞のいかにもせつなそうな部分をトレースしてるだけなんだけれども。

(この手の曲のパターンとして多いのは、「好きになっちゃいけない人を本気で好きになってしまって切ないわたし。その優しさが嘘だとわかってるので切ないわたし。それでも別れられないわたし。お願い、それ以上優しくしないで。あきらめきれなくなるから。でもほんとは優しくしてほしい。切ないよ。でもあきらめなくちゃ。最後にもう一度だけあなたに触れたいよ。そしたらほんとにあきらめるから」)。


話を戻そう。


おいらはウォーキングをしていた。


Spotifyからはつぎからつぎへと、つまらないラブソングが流れてくる。


その曲がかかったときも、そんなつまらないラブソングの一つだと思った。


……最初のうちは。


この恋に僕らの夢をのせるのは重荷すぎたかな
君の嫌いになり方を僕は忘れたよ
どこを探しても見当たらないんだよ
あの日どうせなら
「さよなら」と一緒に教えて欲しかったよ
あの約束の破り方を 他の誰かの愛し方を
だけどほんとは知りたくないんだ

約束したよね「100歳までよろしくね」
101年目がこんなに早くくるとは思わなかったよ


く、くだらねーーーー!!!


世間で言う「アーティスト」ってのは、失恋の痛手をいかに大げさにわざとらしく臭く感傷的に表現するかの競争でもしてるのかね?


と思いながら犬のうんこよけて歩いてたら、このあと衝撃的な歌詞が待っていた。


僕が例えば他の人と結ばれたとして
二人の間に命が宿ったとして
その中にもきっと君の遺伝子もそっと
まぎれこんでいるだろう

こ、こえーーーー!!!


まさに狂気!!!


まさにホラー!!!


そして未来の奥さんかわいそーーーー!!!


家に帰ってさっそくうろ覚えの歌詞でググってみたら、あのRADWIMPSだった。


「me me she」って曲。


やっぱ、めちゃくちゃ売れてるバンドってのは、やっぱただならぬなにかを持ってるもんなんですなあ。