初回 ペアーズ26日目 バツイチさつきさん(37) #1

前回 「ねぇ笑って」麺屋 聖〜kiyo〜京都駅前店

【彼女との馴れ初め】
  • 2022年8月23日、ペアーズでマッチング。
  • 同年9月3日、初めての対面デート(サイゼリヤとカラオケ店)。カラオケ店で交際OKの返事をもらう。

ラーメンすすったあとは、数多の生き血をすすってきた最強の縁切り神社・安井金比羅宮へ。


彼女が並々ならぬ執着をもって、今回の京都旅行に組み込んだ場所である。


なんでまた? おいらと別れたいわけ? 耳の後ろに加齢臭を発見したから?


否。さにあらず。


良縁を結ぶにはまず、いまもってる悪縁を切るべし!


っつー理屈らしい。知らんけど。


神社にむかう道中。


彼女「悪いけど形代(身代わりのおふだ)書いたら見せてもらうから。念のため」


おいら「なんで?」


彼女「だって、まーちゃん、そそっかしいんだもん。まちがえて、わたしを縁切りしたら目も当てられないじゃん?」


おいら「安心したまえ。縁切りのとこには例の人の名前を書くよ。その点に関してはぬかりないから」


彼女「◯◯さんね! しっかり悪縁を断ち切ってもらいなね」


おいら「うん。だから、おふだを見せるには及ばないのだ」


彼女「は?」


おいら「へ?」


彼女「は?」


おいら「ひ?」


彼女「さっきの縁切りの話のとき『その点に関してはぬかりない』って言ってたよね。じゃあ、縁結びは? だれと縁むすぶつもり?」


おいら「・・・」


彼女「だれ?」


おいらは、ボロボロの傘をひらいて、清水の舞台から飛び降りた。


おいら「た、たとえばですよ。ガ・・・ガッキー・・・とか言ったりなんかしたら・・・・ど・・どうなりますかね?」


少しの沈黙のあと


彼女「は~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~」


ため息の深さは、魂もいっしょに抜けてないか心配になるほどであった。


だが、杞憂だった。


彼女がギロッと睨んだのだ。魂と縁切りしたとすれば、そんな芸当はできない。知らんけど。


「ぜったい見せてもらうから。わかった?」、ギロッ


最後の「わかった?」が「はい」一択なのは、おいらでもわかった。

↓ ↓ ↓


おいらの形代「(彼女の名前)と結ばれますように」

彼女の形代「真幸さんと結ばれますように」



かくして「ギロッ」は「ニコッ」へと変わり、ようやっと生きた心地がしましたことよ。


まあ、その前に「ギョッ」がありましたけどね、おいらの字のあまりの汚さに。

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安井金比羅宮01

安井金比羅宮02

安井金比羅宮
▲縁切り縁結び碑(いし)には長い行列が。

安井金比羅宮03
▲縁切り縁結び碑。本来は願いごとを念じながらくぐるのだが、くぐらなくても大丈夫ですとのこと。なので行列には並ばず、碑の裏に回って形代だけ貼ってきた。

つづき ほな、ICOCAで京都行こか
 

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