彼女が誕生日プレゼントに欲しいものPART2
初回 ペアーズ26日目 バツイチさつきさん(37) #1

前回 痔とウォシュレットと私、愛するあなたのため


【彼女との馴れ初め】
  • 2022年8月23日、ペアーズでマッチング。
  • 同年9月3日、初めての対面デート(サイゼリヤとカラオケ店)。カラオケ店で交際OKの返事をもらう。

世界中の乙女に聞きとり調査したわけじゃないし、統計とったりしたわけじゃないけれど、やっぱ、記念日にこだわる乙女って多いと思うの。


去る10月3日、彼女はだしぬけにこう言った。


「そういえば、今日1ヶ月記念だね」


「そういえば」に、いささか不自然な響きがあった。「ふと思いだした」って感じじゃなくって、「切り出すタイミングをうかがってた」ような感じ。


不自然に間があく前に、おいらは答えた。一瞬なんの1ヶ月記念なのかわからなかったのを気どられぬよう、なるべく自然な口調で。


「そうか。もう1ヶ月にもなるのか。なんだかあっという間だったね」


「ほんと早いよね。この手のアプリで付き合うと、最初の1ヶ月が鬼門って言うよね。とりあえず、それはクリアした。次は3ヶ月だね。・・・知らんけど」


最後につけ加えた「知らんけど」は、おいらにプレッシャーを与えまいという、彼女なりの心遣いかしらと思ったが、すぐに思い直すことになる。


「まぁ一日いちにち積み重ねていくしかない」


「それな。そういえば、まぁちゃん誕生日プレゼントに欲しいものある?」


「んー。とくにはないかな。おれ、物欲ほとんどないし。逆に欲しい物ある?」


「もちろん石よ。左手薬指に燦然と輝く、大きな石」


「・・・それはそれは」


おいらは元彼女Nさんも誕生日に同じものをねだってたことを思い出していた。


彼女が誕生日プレゼントに欲しいもの~Nさんの場合~


「うそうそ! そんなに高いものじゃなくていいよ!」


「じゃあ何がいいんだい?」


「新しい苗字・・・かな?」


「それはそれは」


ある種の感情や想いは、言葉で表現できない場合がある。あるいは、時として、言葉で表現しないほうがよい場合があるのだ。


そういうものだ。


つづき 終わり良ければうんたらかんたらというけれど。綱渡りな日々



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