他人の親切や善意を当然視する人々 山陽新聞の新聞営業エピソード

けさ、山陽新聞の販売店から新聞営業の人が家に来たらしい。


いぜんから「新聞はもういいかな。かわりにスマホ持とうかな」って考えていた母ちゃんは、朝刊購読の契約打ち切りを伝えた。


すると、新聞営業の人からこう言われたそうだ。


「契約は7月までなのでそれまではご購読いただきます。あと、これはお願いなのですが、1月の一ヶ月間だけでも契約していただけないでしょうか。1月は折込チラシがたくさん入りますので。。。」


母ちゃんとしても、契約は契約なので7月まで取ることにはぜんぜん異存はないのだが、後半部分にはさすがに「は~?」となったらしい。


「馬鹿じゃないの?」、エピソードを語ったあとに母ちゃんはおいらに言う。「なんの義理があってウチが販売店の儲けに協力せんといけんのん? ただで新聞もらえるならともかく、きっちりお金はとるらしいし。よくもそんな図々しいこと頼めたものね」


この際なので、新聞販売店の儲けの仕組みについて調べてみた。


こちらのサイトによると、発行本社からの新聞の仕入原価は、月ぎめ購読料の約50%。


山陽新聞では、朝刊は3,400円(夕刊は2020年11月末で休刊)なので、販売店の利益は半額の1,700円となる。


前述のサイトによると、ひとつの販売店の顧客数は平均2,000軒らしいので、


新聞購読料による年間収益は、


1,700×2,000×12 = 4,080万円


ということになる。


4,080万円っていったらけっこうな額であるが、配達員や事務員の給料と経営者の報酬、配達に使うバイクの購入・リース費、ガソリン代などいろいろ持ち出しがあるので、利益はほとんど残らないか、赤字になるだろう。


なので新聞購読料だけではやっていけない。


そこで登場するのが朝刊折込チラシの手数料である。


前述のサイトによると、1枚あたり平均3円。


チラシ数を一日平均30枚とすると、一ヶ月の折込チラシ手数料は


3円×30枚×2,000軒×30日 = 540万円


年間で約6,400万円もの儲けとなる。これはでかいですよな。


1月には、みんなもご承知の通り、凄まじい数のチラシが折り込まれるから、そらすごい書き入れ時ってことになりますわな。


でも、だ。


でも、だからといって、1月だけでも契約してくれって客に頼むのは、厚かましいにもほどがある。自社のことしか考えておらず、客の負担なんて一顧だにしていない。他人の親切心や優しさにつけこんで利益を得ようとする、薄汚いやり方よ。


これはマッチングアプリにも言えて、「初回デート費用」「お相手に全て払ってほしい」に設定していたり、食事代全額だしてもらっても礼すら言わない女とか。


・・・いや、このへんにしておこう。