ハンプティ・ダンプティはころがりおちた

Humpty Dumpty sat on a wall,
Humpty Dumpty had a great fall.
All the king's horses and all the king's men
Couldn't put Humpty together again.

ハンプティ・ダンプティはへいにすわった
ハンプティ・ダンプティはころがりおちた
おうさまのうまとけらいをすべてあつめても
ハンプティ・ダンプティはもとにもどせなかった



ハンプティ・ダンプティとはイギリスの伝承童謡(マザーグース)のひとつで、その童謡に登場するキャラクター名でもある。


もともとは「では、ハンプティ・ダンプティとはなんでしょう?」っていうなぞなぞ歌であったと考えられているが、上の画像のとおり、英語圏の人にはすでに卵形のキャラクターと結びついてしまっている名前なので、現在ではなぞなぞとしては形骸化してしまっている。


おいらとしては「卵」よりも「空費した青春」をその答えとして提示したい。


青春とはけっきょくのところ、人生のごく限られた時期にのみ抱ける幻想であり、感覚処理フィルタである。いちどその時期をとおりすぎてしまえば、にどとその感覚をとりもどすことはできない。

同じ対象物であっても、若い頃と今で見え方や感じ方がちがうのはそのためである。



「青空が変わったんじゃない。青空を見るお前のほうが変わったのだ」ってやつだ。


また、humpには「ずんぐりむっくり」、dumpには「どしんとおちる」という意味があるから、まるまると醜く肥えてしまった中年のヴィジュアルをよく表している名前といえるのではないだろうか。


どしん!ぐちゃ!


でもまあ、そろそろ立ち上がらなくちゃ、ですな。