回 まっさ(40)、乙女(30)とのカフェデートが決まる【ペアーズ】

前回 Nさんと話して疲れたという男子の気持ち、今なら痛いほど分かる


パトラッシュ、ぼくは見たんだよ。

いちばん見たかった、はじめての彼女。


だからぼくは今すごおく幸せなんだよ。


パトラッシュ、つかれたろう?

ぼくもつかれたんだ。なんだかとてもねむいんだ。


君の前前前言から僕は 君を離しはじめたよ

まっさとパトラッシュは、クレオパトラや楊貴妃のいる遠いお国へゆきました。

もうこれからは、モテないことも、悲しいことも、じぶんでじぶんをなぐさめることもなく、みんないっしょに、いつまでもたのしく暮らすことでしょう。









となればどんなに楽なことか。

おいらには迎えにきてくれる天使もいないのだ。


おいらは大聖堂の永久凍土のような床からよろよろと身を起こし、Nさんとの将来について考えてみる。


・・・なにも浮かばない。


将来性ゼロ。掛け値なしのゼロ。


なにをどうしてもどうにもなりっこない。


ふむ。

これからは練習台だと思って彼女に接してみよう。

たとえそれが、彼女を手放すのを早めたとしても。


いや、もうすでに彼女はおいらの手を離れてるのかもしれん。そして、ゆっくりゆっくり遠ざかっているのだ。子供の手を離れたバルーンみたいに。


まぁいい。視界から完全にいなくなるまで、いろいろ練習させていただこう。


手始めに、ラーメンデートの日時の変更を打診する。日曜日の夜に水島はやはりしんどいのだ。


もしそれでデートがなくなってそれっきりになったとしても、それはそれでかまわん。なるようになれだ! ままよ!


って意気込んでたらば、あっさりOKの返事。日曜日の昼に行くことになりますた。


それはそれとして。


もう一つの試みとして、こちらからはLINEは極力送らないようしようと思う。返事するのめんどくさそうだからの。


つづき Nさんからいきなり電話がかかってきますた


現在マッチング中のお相手

・38歳 顔なし 154cm 普通体型
38歳 顔見せ拒否子 160cm 普通体型
30歳 顔なし 166cm 普通体型

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