昔昔、人間は男男、女女、男女の二体一身だった|運命の人の正体とは

この話は確か村上春樹の『海辺のカフカ』で知ったと思うけども、ギリシャ神話の世界では、人間には太古の昔、3種類の性があった。「男男」「女女」「男女」である。


文字通り、二体が背中合わせにつながって、ひとりの人間ができていた。男性と男性、女性と女性、男性と女性という組み合わせで。


頭が2つ、腕と脚は4本、生殖器2つという形態。


神に挑みかかるほど大胆不敵なやつらだったので、ゼウスがぶちギレてひとり残らず真っ二つにしてしまった。臍(へそ)は切断面の皮膚をしぼったあとだとされている。


んで、真っ二つにしたはいいが、頭が後ろを向いているなど、あまりにもぶかっこうなので、ゼウスはアポロンに見栄えを良くするよう指示した。


その結果が、現在の人間の姿なのである。


かくして、半身になった我々は、じぶんの片割れを探し求めてさまよっている。完全体になることを夢見て。男男だった者と女女だった者は同性愛者になり、男女だった者は異性愛者になる。


もとのじぶんに戻りたいというこの欲望は、エロス(エロース)と呼ばれている。みんなエロいことばかり考えるのはこのためなのである。


だから、誰にでも運命の人はいるのである。そう、自分の半身という運命の人が。



自分のもう半分なんだから、会えるか会えないかは、イケメン/ブサメンは関係ない!!


……と思いたい。。。



ひとつ気がかりなことがある。人間、老いるとエロースが衰えてくるということだ。おいらも例外じゃない。エロースを失えば、探す気力も失せてしまう。


はやくどげんかせんといかんな。。。